長崎人の多くが好む2つのサラダパンがあります・・・

まず「ますさきのパン」のサラダパン。
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お店は歴史博物館向かいにあります。「長崎市玉園町」
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創業は大正7年。写真は昭和34年に撮影されたもので、馬車でパンを販売していた頃のものです。看板には「パン食普及宣伝販売」とあります。
昭和34マスサキパン

そして「東洋軒」のサラダパン。
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お店は思案橋の入り口にあります。「長崎市本石灰(もとしっくい)町」
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創業は大正6年。写真は昭和31年頃のリヤカーでの販売の様子です。
東洋軒s31

今では考えにくいことですが、昔はパンと言えば、なかなか庶民の食卓には馴染みの薄い食べ物であり、「パンをおかずにご飯を食べる」というようなこともあったそうです。まだまだ「おかず」がいつもあるというわけではない時代の話です。

ですからこの2つのお店のサラダパンというのは、「パンとおかずが1つになっている」非常に理にかなった、有り難い食べ物だったわけですね。食べてみると中身のポテト・サラダやハム、野菜の多さに気づかれることと思います。
こういう記憶がどこかにあってか、今でも好んで食する人が多いようです。

そして、何より「(坂の多い長崎で)人が、馬が汗して運んで売り歩いてきた、その商いの精神」が人々の共感を呼び、今日に至っている・・ということは間違いのないことでしょう。


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