今、長崎と福岡を結ぶ長崎新幹線の建設についていろいろと取り沙汰されているようですが、島原の人にとっては、港から最短30分で対岸の大都市・熊本市につくわけです。
その島原港からも間近に見えるのが、雲仙・普賢岳と眉山(七面岳・天狗山)です。
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頂上に溶岩ドームが見える普賢岳は、平成3年6月3日に発生し,43名もの尊い命を奪った大火砕流の流れた痕をくっきりとその姿の中にのこしています。
市民の皆さんは、この山を毎日眺めながら、「災害からの復興」を支えに生活をされている部分があるのだと思います。
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その島原の熊本市、福岡県大牟田、天草への玄関口、島原港ターミナル2Fには、「普賢岳災害」についての常設展示がなされています。以下、展示されているパネル・資料を少し紹介いたします。

平成3年5月26日に発生した火砕流です。恐ろしいスピードで谷を駆け下る火砕流の姿が写し出されています。
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土石流に呑み込まれた、無惨な街の姿
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市の職員が災害対策用に使用したヘルメット
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被災した自宅から持てるだけの家財道具を運び出す住人の方々
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被災した消防団が使用していた消防金具の一部、水道管、ジュース缶。全て焼けこげてしまっています。
多くの地元消防団員、そしてタクシーの運転手さんが、過熱しすぎた報道合戦の巻き添えとなり亡くなったことは、決して忘れてはならないでしょう・・・
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赤十字社が被災した方に送った日常品詰め合わせセット
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掲げてある年表には、何度も島原を訪れ島原の人を励まし続けている、フォークシンガー泉谷しげるさんの名も。泉谷さんは、普賢岳災害20周年にあたる今年も島原で復興コンサートを行っています。泉谷さんは、コンサートの中で「負けるな、島原!」と叫んだそうです・・。島原の、と言うより長崎の恩人ですね、泉谷さんは。(年表は平成6年のもの)
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復興を祝い完成したドーム型アーケード、サンシャイン・ドーム
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最近ではそのドームにあまり人影が見られなくなってしまったのが、少し残念ですが。
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しかし、災害から復興し20年を迎えた島原の街は、またこれからも「水の都」として発展していくことでしょう・・・
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