表題の件はかなりメジャーなトピックかもしれませんが、両者ともかなり年代的に古くなってきましたので、掘り起こすという意味も兼ねて取り上げてみました。

まず1973年に大ヒットしたトニー・オーランド&ドーンの「幸せの黄色いリボン:(原題Tie a Yellow Ribbon Round the Ole Oak Tree)は、英語もわからない時代に、ラジオから流れてきた軽快な曲として耳にしていました。
しかし、その歌詞の内容というのは、軽快なリズムとは裏腹で、動画に流れる通り、刑務所を出所した男の心理を追ったものです・・・

以前取り上げたサイモンとガーファンクルの「水曜の朝、午前3時」もそうでしたが、犯した罪を悔やむ心理と愛憎というのは、非常に人間的に深いものを表現できる題材であると感じます・・・




一方、映画「幸せの黄色いハンカチ」は、ハンカチとリボンという違いはあるものの、ほぼ基本的なストーリーは同じ、ということで、私は長い間この映画は楽曲の方をヒントにして作ったものだ、という誤解をしておりました。

しかし、あらためて映画のポスターを見ると「原作:ピート・ハミル」とあります。
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これについてですが、ジャーナリストで小説家であったピート・ハミルは、「幸せの黄色いリボン」の歌詞は、伝承を元に自分が1971年(楽曲ヒットの前年)に執筆したコラム「Going Home」に基づいたものだとしてオーランド側を提訴したらしいのですが、結局被告オーランド側の調査で、ハミル以前にもこの伝承をまとめた文献があることが示され、訴訟は取り下げられた・・・とひともんちゃく?があったらしいのですね・・・。
どういう経緯かわかりませんが、映画サイド(1977年公開)では「ピート・ハミル原作」としたようです。また提訴されると面倒だ!とでも思ったのかもしれませんが・・・・?
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私としては、監督が「男はつらいよ」の山田洋次氏であり、主役の高倉 健さんと重要な役である武田 鉄矢さんが、ともに九州出身という設定で、ストーリーがかつての炭鉱町・夕張に向かうというだけで、大いに魅力のある映画なのですが・・・


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