まず初めにことわっておかなければならないのは、炭鉱があった場所は現在私有地であり、ことわらずに入ってはいけない、ということです。私の場合は、知らぬこととは言え、大変に失礼な行動であったと今更ながら反省しております・・・。
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さて、松浦市福島町にあった鯛の鼻(たいのはな)炭鉱は下図のとおり島の北部に位置する炭鉱で、名前の見える徳義炭鉱、福島炭鉱とともに中興鉱業の経営下にありました。
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また、安本末子さんが10歳の頃書いた日記「にあんちゃん」が映画化された際、ロケ地として使われたことでも知られています。
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海岸近くに積み出しに使用されたと思われる構造物が残っていますが、住宅などの施設はまったく残っていません。
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鯛の鼻(或いは鯛ノ鼻)炭鉱は昭和6年頃和田清夫が開坑したのが始まりのようです。
昭和9年に中島徳松が再開するも同15年に第一坑を閉山。
同13年はじめに第二坑掘削開始、一年後の14年に着炭しています。その後44年閉山までの約30年間にわたり稼働し続けました。
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戦争中の昭和16年当時は朝6時出勤で退社は夜9時10時と16時間にも及ぶ重労働であったそうです。戦争が激化し、多くの人員が戦争にかり出されるようになると、不足の労働力を補うために多くの外国人や捕虜が労務にあてられたようです。
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岸壁に残る鎖。わずかな遺構が忘れ去られようとしている歴史を物語っているようです・・・
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かろうじて立っている・・という状態のかつての診療所。
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離島であれば、この診療所が鉱員さんにとって非常に重要な場所だったでしょう・・・。朽ち果てた中に、小さな窓口など、かつての病院の面影がうっすらと残っています。
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残念ながら、同地に炭鉱町の面影はまったく無く、生活の跡を示す物とて何ひとつ無い状態です。
また映画「にあんちゃん」のDVDも絶版となっており、おそらくよっぽどの偶然でもないかぎり目にすることはないと思われます・・・。

あえて、ですがこちらの方のブログにDVDのキャプチャーが数枚掲載されているので、なんとなく雰囲気だけはわかるか、と思います・・・。


「佐世保・北松炭田にあった炭鉱」 記事一覧

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