「ワシら、漁師が助けにいかんで、誰がいくんじゃ!」・・という純平の言葉に、海の男たちの「気」が走り出します。
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「おまんは、もうこれ以上、なんも言うな・・」と純平を制した古老でしたが・・・




ついに男たちは遭難救助のため、荒海にでてゆく決断をします。
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それまで黙っていた船主も、船を出すよう船頭に進言します。
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そして、重鎮らも参加した救助隊は、港を出発するのです。
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男たちが去り、悲嘆にくれる女性たちでしたが、ここらが古老のリーダーシップの発揮しどころでした。
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古老、ばっちゃんの指示に最初に気づいたのは、船上の純平でした。
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真っ暗な久礼の町に、次々と灯りが着いていきます・・・・
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ばっちゃんの指示は、海にいる男たちに「町の灯」を見せよ!ということでした。
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救助に向かう男たちは、大いに勇気づけられます。
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そうです。「不夜城」とは、自分の家族が暮らす故郷の家、ひとつひとつが集まったものなのでした。
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ここで8巻「不夜城」は終了します。9巻「遠吠え」では、遭難者を無事救出します。その間も「不夜城」では、女性達が毛布集めやおにぎりの炊き出しなどに奔走していました。ここで初めて古老・ばっちゃんは仏壇の前に座って祈っておりました。
救助された清水の船員たちは、無事を知らせるため家族とひとりずつ電話で話します。その中で、子どもが電話に出た男は、泣きながら「なにーバカ、父ちゃんが死ぬか!!」と話します・・・・

今、災害が起こると若者やお年寄りは、どちらかというと「蚊帳の外」のような感じであるようですが、青柳さんが描いた「不夜城」では、まったくそんなことはなく、むしろお年寄りや若者の存在が際だっているのが印象的です。

日本のどこにでもあるような小さな港町が「不夜城」であったことを作品として描いた青柳裕介氏でしたが、2001年に56歳という若さで癌のため亡くなっています。
青柳さんは、ずっと故郷・高知に住んで小さな町とヒトを描き続けた漫画家さんでした。

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