中通島の西側、384号線は、穏やかな入江の海を見ながらの、超絶景のルートです。その道なりに点在する教会を巡るというのが、上五島ならではの醍醐味だと思うのですが、教会以外にも、もちろん思いがけない風景に出会うことができます。

それがこれ、旧若松町立上荒川小学校の校舎と敷地です。
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12年も前に閉校したとは、思えないほどきれいな状態です。今でも子ども達が校舎から出てきそうな感じです。
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5時12分頃、歩みを止めた時計。この学校に、もう子ども達がいないということを実感させます。
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グラウンドの片隅にある記念碑を見ると、創立後125年ほど続いた伝統校であったことがわかります。
また「昭和31年の台風12号により西側校舎一棟倒壊」とあります。この台風12号は端島では、初代ドルフィン桟橋を流失させたなど、多大な被害を与えた台風です。この12号の威力がいかにすごかったかが、伺え知れます。
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コンクリートの地面に「ケンケンパ・・・」が残っていました。隣接して建っていた保育園児たちが遊んだものでしょうか・・・。
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いずれにしても、これはまちがいなく「風景遺産」だと思います。けっして「遺産」として登録される可能性のない遺産ですが。
小学校の前は、こんなにも穏やかな海が広がっています。125年の歴史の中で、一体どれだけの卒業生たちがこの海を眺めたのでしょうか。そしてその卒業生達にとっては、たとえ廃校になったとしても、ここは永遠の母校であり、自分の原点のひとつであることはまちがいのないことでしょう。いつまでもこの風景遺産が残ることを願ってやみません・・・・。
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