それほど強く意識していたわけではないのですが、長年?調べたいと思っていたことがありました。それは・・・・。
小学生の頃、ねずみ島(皇后島)遊泳道場へ通う際、大波止とねずみ島を往復していた船は途中、戸町の桟橋に立ち寄り、市内南部の子ども達を乗降させていました。
その頃、船上から眺めていた、あの戸町桟橋はいったいどこだったのだろう・・・・?ということです。

探してみることにしました。
戸町に着いて、付近を歩いている人にたずねると、二人目のおじいさんが、渡辺造船所の所だと教えてくれました。

ここが渡辺造船所・戸町工場です。ちなみにこの「渡辺造船」は明治34年に設立された100年以上の歴史を持つ、長崎の老舗の?造船所なのです。
渡辺造船

丁度多くの造船マンが工場へ入っていくところでした・・・。ここはやっぱりモノクロが様になります!
worker

しかし、肝心の桟橋の位置がよくわかりません。それで、付近のバス停におられたおばあさんに再びきいてみました。すると、造船所のすぐ脇に載る場所があったのだと教えてくれました。(ご自身の子どもさんも、小さい頃にはねずみ島行きの船に乗ったのだそうです)

造船所横に、それらしき通路を発見しました。今は造船所に勤める工員さん達のバイク置き場になっているようです。
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行き止まりの場所にはフェンスがあり、通行できなくなっていましたが、その先には、確かに浮き桟橋と途中の桟橋を支えていたと思われる柱が海中に残っていました。
記憶の中の場所も確かにこういう感じだったことを思い出しました!
小学校4年生以来、やっとこの場所に、陸側から来ることが出来ました・・・。
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当時、ここへ着いていた船、我々をねずみ島まで運んでいたのは、画像の「あさかぜ」や「ながさき」「第二ながさき」といった船でした。長い時間ではなかったのですが、帰りに船内のテレビで「ばくはつ吾郎」や「じゃんぐる黒べえ」などのアニメを観るのが、楽しみでした。
伊王島あさかぜ102

フェンスの場所から反対側を見たアングルです。船から降りた子ども達は、ここを通って、自分のうちへ帰っていったわけです。
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付近にある「元?商店」さん。当時は多くの子ども達が寄り道して買い食いなどをしていたことでしょう・・・。
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これも同地区の児童公園ですが、遊ぶ子どもがいなくなった為か、立ち入ることができなくなり、雑草が生い茂っています・・・。
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ねずみ島へ渡る子ども達が沢山いて、造船が盛んな頃、長崎港を一望するこの戸町地区は、さぞや賑わっていたことでしょう。
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さびれた造船所の使われなくなったクレーン。「15tクレーン」と表記してありました。15tと言えば軍艦島のドルフィン桟橋近くにあったクレーンがやはり15tでした・・。軍艦島が賑わっていた頃は、このクレーンも忙しく可動していたのでしょうか・・・・。
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空き商店が目立ち、歩いているのは年配の方ばかりですが、ねずみ島についてたずねると、皆さん大変明るくいい顔をされました。
今回歩いてみて、「いい時代の面影が街角に今も色濃く残っている」・・・という印象を強く持ちました。